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高知地方裁判所 昭和30年(行モ)1号 決定 1955年12月27日

申立人 高知県地方労働委員会

被申立人 高知双葉講

右申立人が被申立人に対し労働組合法第弍拾七条により昭和参拾年壱月弍拾壱日附書面をもつてした命令につき、被申立人から当裁判所にその取消をもとめる訴(当庁昭和参拾年(行)第壱号行政処分取消請求事件)を提起したについて、申立人はその訴訟の判決確定にいたるまで、被申立人に対し、前記命令書中の主文第参項をのぞく他の部分全部に従うべきことを命ずる決定を求めた。当裁判所は右申立人の申立を理由があるとみとめて次のとおり決定する。

主文

被申立人は、前記訴の判決確定にいたるまで、申立人が被申立人に対し昭和参拾年拾壱月弍拾壱日附書面をもつてした命令のうち、同命令書記載の第参項をのぞく部分の全部に従わねばならない(但し同命令書主文第弍項所定の広告は、本命令が被申立人に送達された日から参日以内にしなければならない)。

(裁判官 安芸修 井上三郎 中谷敬吉)

【参考資料】

救済命令主文

一、被申立人は、申立人に対する昭和三十年八月二十四日付解雇を取消し。申立人を原職に復帰せしめなければならない。

被申立人は、申立人に対し、同年八月二十五日から解雇取消に至る迄の間受くべかりし給与相当額を支払うと共に解雇当時と同一の賃金、その他の待遇をしなければならない。

二、被申立人は、本命令交附の日から五日以内に、高知新聞夕刊に二段抜き二・二センチ以上大で左記内容の解雇取消広告をしなければならない。

解雇取消広告

八月三十日付本欄の集金人有藤利子殿に対する解雇公告は、全く当方の誤りでありましたので之を取消すと共に御当人に対して著しく社会的信用と名誉を傷けたことを深く御詫び申し上げます。

昭和三十年十一月 日

高知市農人町五番地(電四、五四三番)

高知双葉講管理人

仲井兼熊

三、被申立人は本件に関して申立人の為証言をした仙頭秋子に対し、其故を以て不利益な取扱をしてはならない。

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